書評:不安をなくす技術
見えそうで見えないから「不安」なのであって、行動して見えるようにすれば不安は消え、具体的な対策を打つことができるという内容。
タイトルの「技術」から予想されるようなマニュアル的な説明というよりは、自己啓発系の本にあるような、心構えについての説明が多いように感じた。
自己啓発系の本をあまり読んだことがない人にとっては、参考になるのかもしれない。
「技術」としては、「(不安のまま逡巡していないで)行動あるのみ!」というよくあるアドバイスに集約されている印象。
とはいえ、「不安」を、見えそうで見えないもの、だから「行動」してその正体を暴くべき、正体が見えれば対策が見えるので不安も消える、という流れで説明しているのはわかりやすかった。
具体例が身近(筆者の個人的事例)過ぎて、自分としてはそれほど参考にはならなかったが、人によっては大変わかりやすいと感じるのかもしれない。
「不安」に感じるのは、自分が少しでもできそうなこと、という指摘にも納得。不安に感じない例として次のようなものを挙げていた。
もし私のところにイタリアのサッカーリーグ・セリエAからオファーがきたらどうしようか
確かに全く不安にならない。
わかりやすく、さらっと読めるのはポイント。
書評:なにもしていないのに調子がいい ふだんの「呼吸」を意識して回復力を高める
マインドフルネスや呼吸に関する本を読みまくっている人には既知のことも多いと思われるが、かなり具体的。マニュアルとして使える。
「力まない」だとか、「ふだん」を大切にする、など、こういう本で即効的な対処療法を求めがちな人(自分か...)への警鐘が散りばめられているように感じた。
後半は「所作」という表現を使い、習慣化について説明しており、個人的にはツボ。
最小単位の行為である所作というのは、物を取る、立つ、座る、歩く、しゃがむ、などそういった細々とした体の動き方を指します。 まず、「それらの所作において自分の呼吸がどうなのか?」というところからスタートすることが重要
何か動くときには必ず自分の体、つまり重りを1回鎮めて、重力を素直に下に通すということをする必要があるのです。 具体的に言えば、「一旦停止」をするのです。 一瞬で結構です。 パソコン作業をし終わったら、1回座り直す。 朝出勤の用意を終えたら、1回止まる。出勤時に1回止まる。
勝手なイメージとしては、禅僧とか侍の立ち居振る舞いみたいなイメージかと。
呼吸法の本を読むと、「(これまで説明した呼吸法を)習慣にしましょう」みたいな漠然とした締めが多い印象があるが、本書の説明はしっくりくる。
ひとつひとつの所作を、地に足をつけて行い、ひとつが終わったら一旦停止する。これを心がければ呼吸を乱さず、自然と習慣化される、という感じか。
なお、姿勢自体は「背筋を伸ばさない」「ピンとしない」ことを推奨している。「力まない」という説明もしている。
そうすると、イメージとしては、先程の「禅僧とか侍」(個人的にはピンとしているイメージがある)ではなくて、中国拳法の人(?)みたいな姿勢というべきだろうか。背中を軽く丸める感じ。
まだざっと通しで見ただけだが、何回も読んで身につけるという読み方が適切な本かと。
結構おすすめ。
※2017.03.20追記
再読。やはり、何度も読み返すのにいい本かと。
再読してあらためて気づいた点としては、(よく見ると書名のとおりだが)「ふだん」の「呼吸」が重視されているところ。「呼吸法」はあくまでトレーニングで、本番は「ふだんの呼吸」ということ。“下げる”イメージで呼吸を意識するとよさそう。よく丹田を意識しろって言うけど、このことだろうか。
そのうち書評を上げる予定だけど、「所作」についてはこの本
↓
「ふだんの呼吸」については、この本↓
ペンタゴン式 目標達成の技術 一生へこたれない自分をつくる (幻冬舎単行本)
- 作者: カイゾン・コーテ・著,中津川茜・訳
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2015/03/13
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (1件) を見る
に通じるような気がした。
書評:理工系のネット検索術100 理工系のための情報収集術 (サイエンス・アイ新書)
かなり昔に買っていた本。ネット検索について、案外知らなかった+知っていても忘れてしまうことが書いてあった。
以下、個人的に忘れがちな事項の備忘録。
- マイナス検索
語句の先頭に- (マイナス半角)を付ける
例: -トラックバック →ブログを表示したくないとき - OR検索
OR(全角)を付ける → or だと無視されるので注意 - ゆらぎ検索オフ・ストップ語も検索する
キーワードの前に + (半角)を付ける
例:
+スーパーノヴァ → スーパーノバ を排除できる
+and回路 → and回路 を検索できる(通常は and が無視されてしまう) - ワイルドカード検索
* 一語に相当
例:
"私の*テーマ" →私のXテーマ
"私の**テーマ" →私のXYテーマ - 特別構文1*(ファイルタイプ検索)
filetype:pdf xls doc ppt rtf txt
site:go.jp
例:
オゾンホール filetype:xls site:go.jp
→ オゾンホールについて政府機関が公表しているExcelファイル - 特別構文2(テキスト検索)
テキスト内に「エウロパ」があるページだけを検索。複数のときはallintext。
intext:エウロパ
allintext:エウロパ イオ ガニメデ - 特別構文3(タイトル検索)
intitle: allintitle ホームページのタイトル
例: 外来生物 intitle:データベース (site:go.jp OR site:ac.jp)
→政府機関や大学などの教育機関が提供している外来生物に関するデーターベースを調べる
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- マイナス検索
語句の先頭に- (マイナス半角)を付ける
例: -トラックバック →ブログを表示したくないとき - OR検索
OR(全角)を付ける → or だと無視されるので注意 - ゆらぎ検索オフ・ストップ語も検索する
キーワードの前に + (半角)を付ける
例:
+スーパーノヴァ → スーパーノバ を排除できる
+and回路 → and回路 を検索できる(通常は and が無視されてしまう) - ワイルドカード検索
* 一語に相当
例:
"私の*テーマ" →私のXテーマ
"私の**テーマ" →私のXYテーマ - 特別構文1*(ファイルタイプ検索)
filetype:pdf xls doc ppt rtf txt
site:go.jp
例:
オゾンホール filetype:xls site:go.jp
→ オゾンホールについて政府機関が公表しているExcelファイル - 特別構文2(テキスト検索)
テキスト内に「エウロパ」があるページだけを検索。複数のときはallintext。
intext:エウロパ
allintext:エウロパ イオ ガニメデ - 特別構文3(タイトル検索)
intitle: allintitle ホームページのタイトル
例: 外来生物 intitle:データベース (site:go.jp OR site:ac.jp)
→政府機関や大学などの教育機関が提供している外来生物に関するデーターベースを調べる
書評:手帳という武器をカバンにしのばせよう (中経出版) Kindle版 さとうめぐみ (著)
タイトルからだと、心構えを説いた本のように思えるが、しっかりしたマニュアルとして使える本。
手帳の利用法や、自己啓発・仕事術系の本を読んだことがある人には既知の内容も多いが、個人的には次のようなアイデアが参考になった。
- チェックボックスを書く
マンスリーページやウィークリーページに予定を書く時に、「□(チェックボックス)を書く」こと[1]は参考になった。完了すればチェックすることで、やり切った感を出すというしかけ。 - 今月の使えるお金を書く
マンスリーページやウィークリーページに今月の使えるお金を書く。さらに、ウィークリーページには買い物の内容と使ったお金を書いておくこと。たしかに使いすぎを防げそう(特にクレジットカード払いのもの)。 - ウィークリーページに成功したイメージを書く
各日に成功したイメージ(達成したいゴールとか願望)[2]をあらかじめ書いておいて、現実に達成できたらマーカーで塗りつぶす。
確かに、
・ゴールが見えて(しかも、文章的には達成できたことになっている)
・達成できたかどうかの結果も見える(塗りつぶされたところ)
ので、モチベーションが上がるかも。いわゆるアファメーションかな。
(自分は既知のため不要だったが)自己啓発・仕事術系の本はあまり読まないという人にとっては、手帳の実際の書き方ついでに、それらの知識も得られるので、結構お得だと思う。 目標設定の仕方とか、会議の仕方とか。
[1] 「7つの習慣を読む」とか。
[2]「参考書を5ページ読む」ではなくて、「参考書を5ページ読んだ」など。